あるとき、92歳のおばあさんが言った。 「わたしらもう夢も希望もない」 90過ぎてまだ夢や希望を持とうなんて、ずうずうしい。もう終わりだって。 大多数の人々が夢・希望と呼び大事にしているのは、たいてい妄想だ。 妄想を夢・希望と名付け依存し、しがみつき、誰も捨てようなどと思えなくなっている。 そして諸々の妄想のうちで 自我妄想 が、この世の全ての争いと苦しみと惨めさの根本原因であり根本悪だ。 人生の最後に裏切るものが妄想でなくて何だというのか。 妄想を「これは妄想だ」とはっきり気づいても、弱い心の避難所にしているのを止めない者は、ゆっくり落ちぶれて最後に破滅する他ない。 スマナサーラ長老の言葉を…