(ロシア語: остров Большой Уссурийский/) 黒瞎子島(ヘイジャーズ島)
1991年の中露東部国境協定で棚上げにされた、アルグン川の島(ボリショイ島、中国語名:阿巴該図島(アバガイト島))と、アムール川とウスリー川の合流点の2つの島(タラバーロフ島(中国語名:銀龍島)と大ウスリー島(中国語名:黒瞎子島、ヘイジャーズ島))であり、合意は困難とされていた。
これら3つの島に関する協議も粘り強く進められ、ウラジーミル・プーチン大統領と胡錦濤・国家主席両首脳による政治決着で、2004年10月14日に最終的な中露国境協定が結ばれた。この協定では、アムール・ウスリー合流点部分では、タラバーロフ島の全域と大ウスリー島の西半分は中華人民共和国に、大ウスリー島の東部のハバロフスク市に面する部分はロシアに帰属することとなった。また内モンゴル自治区側のアバガイト島は中露両国に分割されることとなった。
中華人民共和国の全国人民代表大会の常務委員会は2005年4月27日に批准、ロシア連邦議会の国家院(下院)も続いて2005年5月20日に批准した。批准書の交換は2005年6月2日に完了し、双方の外相が署名を行った。ロシア連邦と中華人民共和国は、これを以って2国間における全ての国境問題は解決したと発表した。
2008年7月21日、中露外相が北京で東部国境画定に関する議定書に署名し、中露国境は全て画定した。同年10月14日、同議定書は正式に発効しこれを以って中露国境線は正式に確定した。同領土交渉で対象となった3つの島は何れもロシア側が実効支配をしていることから、ロシア側が大きく譲歩した面が目立ち、交渉経緯が断片的にしか伝えられていない事実がそのことを如実に物語っている。