(Han chauvinism、漢族優越主義、漢民族優越主義)
多民族国家の中国において、大民族(多数民族)である漢族の優越を基本とする考え方。小民族(少数民族)の独自性を「偏狭な民族主義」として否定するもの。
王朝体制下でつねに意識された華夷思想、さらには近代のブルジョア民族排外主義の表れでもある。すでに満州族の支配する清朝を打倒して成立した中華民国の初期、孫文は、漢・満・モンゴル・回・チベットの五族共和を提唱し、漢族への同化を色濃くもった性格のものとはいえ、民族の統一をはかった。 1953年3月16日の毛沢東の書いた「批判大漢族主義」があり、中国共産党も一時期この言葉を定義づけしたことがある。