広大な著作。
『世界を支配する運と偶然の謎』 ビギナーズ・ラックは、なぜ起きるのか―― 植村修一 日本経済新聞出版社 2019/10/26 <歴史は偶然が作り出す> ・どの時代の歴史を扱う場合でも、感情を交えず、偏見を持たないことは、歴史家にとってつねに不可能なことだと思う。 ・偶然と不確実性は、戦争におけるもっとも一般的な、そしてもっとも重要な要素である。 ・作戦計画には二種類ある。よいのと悪いのとである。時としてはよい作戦計画も偶然の事情によって失敗し、時としては悪い計画も運命の気まぐれによって成功する。 <元寇、桶狭間、桜田門外の変……日本史を変えた天候> ・カオス的な振る舞いを見せる気象が、その予測…
湯川豊*1「核心をつくるユーモア」『毎日新聞』2019年12月8日 田村隆一*2『詩人の旅 増補新版』の書評。 曰く、 『詩人の旅』というタイトルだけど、十二篇の旅行記を一読して、私的な文章なんてどこにあるのだろう、と思ってしまう。話し言葉による、にぎやかな饒舌、ざっかけない言葉遣いの連続。どの旅にも金色のウイスキーがいつもお供みたいにつきまとっていて、酔いどれの足どりが読み手をどこに連れていくのかわからない、その呼吸が詩的なのか。 と思ううちに軽やかな旅の一篇が終わると、うーん、これはやっぱ名文というしかないか、と思いなおし、もう一度読み返したくなる。これは稀有な読書体験といっていいだろう。…
[本日の厳選本 : 2019年12月07日号 : #現代貨幣理論( #MMT ): #中野剛志 目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】+ 講師:評論家 中野 剛志 動画付 www.youtube.com 目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】が、未だamazon 経済学 の 売れ筋ランキング第5位で、再度ご紹介させて頂きます。また、MMTに興味のある方は、お時間があれば、以下のpdfも一度checkなさって下さい。よくまとめられていて、流れがよく解ります。 https://rosemark.jp/wp-content/uploads/2019/03/20190315Oc…
アスタルテゆるふわアドベントカレンダーに入れてしまったので、書いてみます。 丁度図書館で借りてきた本がコレでしたので、今回はこの本の感想的な何かをちょっと。 野林厚志編『肉食行為の研究』平凡社2018年 483ページの大著、と思いきや「編」なので、論文が持ち寄って作ってあるので、興味ある部分だけで飛ばし読み可能です。実際飛ばし読みしました。 これを読んでみると、人間さんかなりお肉大好きですね。イヌイットの皆さんや狩猟採集民の皆さんも結構食べてる。そしてそれは先祖から続いていることらしいのが化石でもわかるそうな。 で、おさるさんとかどうなんだろうって見ると、チンパンジーは肉食するらしい。集団で他…
元来古代ギリシャ・ローマ時代の形而上学は直接欧州に伝播した訳ではなく、イスラム文化圏において君主のパトロネージュを受けたアラビア哲学者達が「宗教家の押し付けてくる教条主義的倫理規範」に対抗するイデオロギーとして練り上げられる過程を経てきました。 フォルス(Force=権力)とヴィオランス(Violance=暴力/抵抗)の関係が当初からそういうものであったとするなら、全体を俯瞰した景色もまた違って見えてくるのです。
<プラズマ宇宙論と地底世界の実在を伝える23枚のカード> ・飛鳥昭雄さんの著作で、どうしても本書の読者に奨めたい本が何冊かあります。その中で「聖書の暗号」に関係していると思えるもので、絶対に読んでほしいのは、つぎの2冊です。 1冊は『完全ファイル UFO&プラズマ兵器』です。この本は大著ですが、特に第4部の「エイリアン=イスラエルの失われた10支族の地球帰還」は、必読に値する文章です。それを分かりやすく私流に解説しましたのが、2007年3月に中丸薫さんと共著で徳間書店から出しました『いま2人が伝えたい大切なこと』です。そこでは、「極小から極大を貫く最先端のプラズマ宇宙論と地底世界の実在を伝える…
E. Narducci, 1992/2005, Introduzione a Cicerone, Gius. Laterza & Figli Spa: Roma/Bari. 'Introduzione: Cicerone tra Otto e Novecento' (pp.3-8)の訳。 序論「19世紀と20世紀のあいだのキケロ」 本書が描くキケロの知的活動および著作の特徴は、キケロの歴史上の描像について19世紀から20世紀にかけて繰り広げられた長い論戦を前提としている。その論戦は、共和政から元首政に移行する時期についての歴史解釈と不可分に結びついている。古代史のこれほど重大な時期についての種…
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旧聖蹟記念館で催中の「関根要太郎展」。 多摩大の近くにあるこの記念館は、何度か訪れてる。今回は、この建物を設計・建築した建築家・関根要太郎(1889年ー1959年)の企画展だ。2019年は、関根の生誕130年、没後60年にあたる。 建築家。設計した建造物は100棟を越している。設立者の田中光顕から「多摩聖蹟記念館」の設計者として任命された。完成させるのは1930年、関根が41歳のときだ。当初の構想からは縮小。建設後の支払いに大きな問題が起きた。田中は記念館の建設費の支払いで大倉工木(大成建設)から告訴されていた。最終的には岩崎小弥太の寄付でまかなった。開館式には浜口雄幸首相もかけつけ、立川飛行…