単なる暴動ではなかった打ちこわし 江戸時代、天明の大飢饉から端を発して米価を中心とした大幅な物価高騰が発生し、ついに庶民が買い占めで米価をつり上げた商店などを打ち壊すという大騒動となった。この天明の打ちこわしについて。 民衆は木槌や鍬などめいめいが武器を持って参加したが、一番良く使用された武器は鳶口という火事の時に延焼防止のために周囲の建物を引き倒すための道具だったという。また打ちこわしと言えば、暴徒化した民衆が商店を襲撃して略奪など乱暴狼藉を働くというイメージがあるが、実は打ちこわしの実態はそのようなものではなかったという。まず数人で家に入ると火の元を消し(火事を防止する)、打ちこわしはリー…