春告魚(はるつげうお)と言うと、この辺では「にしん」。スーパーで生のニシンがたくさん並んでいました。旬のものを食べると、季節を先取りした新鮮さが感じられて、いつも意識していますが、鮎もその一つかしら。ハラワタの「苦味」が好き。天然の鮎は、川底の石に付いている水苔を食べているので、スイカやきゅうりの香りがふわっとします。養殖の鮎は、魚粉で育つので残念ながら苦みはイマイチ感じられません。今回は、「はじかみ」を添えてみました。古来日本では生姜や山椒など「歯で噛んで辛いもの」全般を「はじかみ」と呼んでおり、それに中国語で生姜を表す「薑」または「椒」という字が当てられました。焼き魚には、よくはじかみの甘…