徴兵・動員されたと思しき若者・田丸は昭和19年夏、南太平洋パラオ諸島のサンゴ礁に囲まれたわずか13平方kmの小さな島・ペリリュー島で一等兵として軍役についていた。 飛行場を備えたこの小さな島は戦略的要衝として、日本軍守備隊1万と米軍上陸隊4万が相争う地獄と化していく。 漫画を描くことが趣味な田丸は小隊長から「功績係」として、戦死した戦友たちの記録と、遺族への手紙のゴーストライターを任される。 圧倒的なアメリカ軍の物量。島をすっ飛ばしてフィリピンが攻略されたことにより、もはやなんの戦略的価値もなくなったペリリュー島。 海上封鎖され補給すら絶たれた彼らが正規の指揮系統を通じて受領したのは、11回の…