『耳梨』桐山太志(ふらんす堂2023)より抜粋 * * * * * * * * * * 僧入りてふたたび閉づる余花の門 朝霧のひらく川面や嗽ぐ 羊歯を打つ雨の太さや川施餓鬼 草ひばり模型屋暗く開いてをり 星移る夜の青さや夏神楽 襟首に落花つめたき夕堤 没年のそろふ墓群や葛の雨 息吸うて了る祈りや藤の花 老鹿の黒光りせる初時雨 狛犬のふぐり幼し梅の花 ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ 桐山太志氏の第一句集。2013年から俳句を始め、僅か10年でここまで到達するのか、とちょっと驚いた。「鷹」俳句会らしい硬派な…