安田淳一監督による時代劇コメディ『侍タイムスリッパー』の映画評です。コメディ時代劇じゃないですよ。時代劇を題材としたSFコメディ。時代劇愛が溢れている。 幕末の会津剣士(山口馬木也)がタイムスリップで京都の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまう。そこで「切られ役」として第二の人生を歩むのだが…という話。とにかく脚本が面白くて劇場内で声を出して何回も笑ってしまいました。 「切られ役」という裏方と監督を目指す助監督(沙倉ゆうの)という関係はデヴィッド・リーチ監督『フォールガイ』(2024年)にも通じるものがありました。あちらも裏方であるスタントマンへの愛が溢れていましたが、こちらも愛が溢れて大洪水…