初音ミクのLast Night, Good Nightを初めて聞いたときのことをいまだに覚えている。なぜか「もう取り返しがつかない」ととても苦しくなった。素晴らしいものを見聞きして、苦しいと感じたのはこのときが初めてだったように思う。 Last Night, Good Nightを聞いたときのような取り返しのつかなさを感じることはこれ以外にもあった。祖父母の家の柱に刻まれたいとこ全員分の身長のしるしを見たときや、イケパラのOSTのIKEMEN Boogieを聞いたとき、恩田陸の蜜蜂と遠雷を読んだときにも同じ気持ちになった。取り返しのつかなさは不意にやってきて、心臓がギューっと握られるような心地…