今回は福島県会津坂下町の心清水八幡神社(こころしみず はちまん-)について。 心清水八幡神社は町西部の山際に鎮座しています。別名は塔寺八幡宮(とうでら はちまんぐう)。 創建は社伝によると1055年(天喜三年)。源頼義・義家父子が前九年の役の折に、戦勝を祈願して当地に石清水八幡宮を勧請したのがはじまりとされます。創建以降、歴代の領主や庶民の崇敬を受けました。中世は芦名氏、近世は松平氏の庇護を受けて存続し、室町初期から江戸前期にかけて当社の神主らが記した『塔寺八幡宮長帳』は、会津地域の歴史を知るうえできわめて重要な史料となっています。江戸初期には会津藩主・保科正之によって仏教色が排除され、会津藩…