冬枯れの路傍に冬の薔薇が咲いていました。 薄い大倫の薔薇を慕うように、やや小ぶりながらも艶やかで濃い色の薔薇が取り囲んでいます。まるで宮廷の侍女のように。平安時代であれば、清少納言・・・ 藤原道隆の長女である藤原定子(フジワラノテイシ)は、一条天皇の皇后でしたが、父亡き後、権力争いに巻き込まれて悲運な生涯となりました。 そんな定子に仕えていたのが清少納言で、清少納言もやはり権力抗争によって窮地に追いやられたり、様々な誘惑もあったのですが、結局は、心酔していた定子に寄り添って忠誠を尽くし続けたのでした。 冬に薔薇に囲まれて咲く薔薇に遭遇したときに、その儚くも美しい姿から、思わずそんな平安宮廷に思…