「20世紀の幕が下りる頃、ファシズムと共産主義と自由主義のイデオロギー上の激しい戦いは、自由主義の圧勝に終わったかに見えた。民主政治、人権、自由市場資本主義が全世界を制覇することを運命づけられているように思えた。だが例によって、歴史は意外な展開を見せ、ファシズムと共産主義が崩壊した後、今度は自由主義が窮地に陥っている。では、私たちはどこに向かっているのか?」(ユヴァル・ノア・ハラリ『21 Lessons』) 「わたしたちは、1930年代的危機に際会している」(レイ・ダリオ)のだとすれば、「ファシズムと共産主義と自由主義による三つどもえの激しい戦いの再来になるだろう」と、わたしは答える。だから、…