現在の現実宇宙の解像度は2.0×1035Ppi、つまり二〇〇ギガyPpiに達しているとされており、数年以内にさらに倍になると予想されている。OTCによる宇宙増築工事の成果だ。yPpiは宇宙解像度の単位であり、プランク長・パー・インチを示す。一インチの中に宇宙の最小単位プランク・レングスが何ヨタ個入るかを表している。退転以前の現実宇宙の解像度はおよそ一ギガyPpiしかなかったから、以来宇宙は二百倍程鮮明になったということになる。勿論この現実宇宙でも、物理定数としての古典的プランク定数の値は変わらない。一インチの長さも同じだ。だから別にこれはプランク定数をゼロに近づけて量子古典対応をとるとかいった…