ビジネスを進める時に、多くの人は「質」を追求する。いわゆる「出来の良さ」だ。もちろん重要なポイントではある(それに関することは以前に書いた)。今日は、それが正しいのかどうかを別の切り口から考えてみたい。 「失敗の科学」(マシュー・サイド著)に興味深い話がいくつか出ているのでそれらを少し引用したい。まず完璧主義の人が陥る罠についてだ。話の流れはこうだ。二人のIT起業家がいた。二人のプログラミングに対する考え方は全く違っていた。一人は元マッキンゼーのコンサルで(ヴァニアーという)、開発にはじっくり時間をかけて完全な形で公開すべきだと考えていた。何百万人になるかもしれないユーザーをサポートするには、…