寺越友枝さんが2月25日、92歳で亡くなった。 能登半島沖で行方不明となり、その後北朝鮮で生存が判明した石川県志賀町出身の寺越武志さん(74)の母親である。友枝さんは1987年から訪朝して武志さんとの面会を繰り返してきた。 寺越友枝さん(右)と武志さん(中日新聞より) 寺越武志さんは実際は北朝鮮に拉致されたのだが、自分が拉致されたことは否定したままで、政府も武志さんを拉致被害者とは認めていない。これは「封印された拉致事件」であり、北朝鮮による拉致を考えるうえできわめて重要な出来事だった。 事件が起きたのは1963年5月。 寺越武志さん(当時13歳)は叔父の寺越昭二さん(同36歳)、外雄さん(同…