昨日に引き続きで「みすず」6月号の「賛々語々 遺稿」から話題をいた だくことになりです。 小沢信男さんは6月5日生まれでありますから、健在でありましたら、今週 末には94歳のお誕生日でありました。死んだ子の年を数えるという言葉が ありますが、こういう時は、なんというのでありましょう。 小沢さんの遺稿となった「賛々語々 121回」は、次のような書き出しであり ました。(すこし省略しています) 「たとえば池内紀。たとえば坪内祐三。お若いころにたまたま知り合い、その 後も浅いご縁ながら深く信頼してきた人々が、突如に居なくなりました。 両氏とも、出会いは年に一、二度もありやなしやでしたが、気配は常に感…