先月閉じた通常国会では、安全保障に関するもののほか、少子化対策やダイバーシティ推進関連の議論があった。防衛費増や自衛隊を闘える軍隊にしようという件は別として、少子化・ダイバーシティの2件は個別に論じられているようだが、実は連携している。 少子化の真因は「子供を産める環境・状況にある女性が減る少母化だ」とする識者がいる。フランスの<知の巨人>エマニュエル・トッド氏(*1)は、 「女性の識字率が向上すると、特殊出生率が下がる」 と言う。もう少し分かりやすく言うと「女性の高学歴化や社会進出が進めば、必然的に少子化になる」のである。 政府は労働力不足やイノベーションを産むには多様な視点が必要だとして、…