「ためらいもイエス」山崎マキコ。 主人公の奈津美は28歳で、都内のテクニカル翻訳のベンチャー企業に勤めている。ベンチャーといっても金はあるようで、高層ビル内に入居していて、他の部署の社員になると名前も知らないくらいの人数はいる。奈津美は翻訳を行っており、かなり仕事ができるほうで、徹夜も休日もいとわない。処女である。 奈津美は三姉妹で「富士、鷹、なすび」と呼ばれた真ん中である。富士の姉は日本最難関の大学に入り、大手のシンクタンクに入社した。数年で辞めて、今では一軒家を知人の女と3人でシェアして暮らしており、同人誌の漫画を描いて生活している。今は同人誌でもコミケなどで売れるから、そこそこの会社員程…