ここのところしばらく著書を追いかけている山梨出身の網野善彦という歴史学者の説はどちらかというと日本が均質的な単一民族であるかのような考え方に批判的です。詳細は著作をお読みいただきたいのですが『東と西の語る日本史』(網野善彦・講談社学芸文庫・1998)という本の冒頭に名古屋市の電柱にあった広告の「ひち」がなんだかわからなかった…という体験的告白があってそこから東国と西国の差異に論が進み、その本を読んで言葉に限らず西と東の差異が確かにあるよなあ…などと思っていました。 話がいつものように横に素っ飛んで恐縮です。 いま『日本語の大疑問2』(国立国語研究所編・幻冬舎新書・2024)という本を読んでいて…