「沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う」山舩 晃太郎 <所感> 英語力がゼロの文学部の大学生が水中考古学という学問に出会い、感銘を受ける。一念発起し、大学卒業後、アメリカに留学し10年かけて水中考古学者になるという内容。 20代から夢に向かって突っ走る著者のバイタリティが凄まじい。 ほら、読者のあなたも、さあ!そんな、何か尻を叩かれるような雰囲気が行間に溢れ出ている。 また、水中考古学という初耳の学問の実態も興味深い。 水中考古学の中心は沈没船発掘。その発掘プロジェクトの困難さは主に考古学そのものというよりも組織論に通じる。 発掘時には大学生や大学院生を主体としたチームをつくり、ほとんどが20代…