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山陽丸

(一般)
さんようまる

Sanyou Maru

解説

 本型は昭和初期に出現した高速貨物船の初期型に属し、特設水上機母艦の中で最も艦齢が古く、やや低速である。改造要領は他2クラス(神川丸型・相良丸型)と同じだが、北米航路用の大型優秀船からの改造間に比べると、性能上遜色は否めなかった。
 戦前に多数建造された北米航路用の貨物船には、特設水上機母艦に適した船舶が少なくなかったが、開戦前、高速船団による輸送を優先した関係上、相当数の優秀船が陸軍に徴用され、止むを得ず艦齢の古い本船が改造の対象になったものと考えられる。
 緒戦以来、比島やジャワ方面の作戦に従事したが、米軍の反攻が開始されるとガダルカナル島作戦にも投入され、昭和17年11月、ショートランド島付近で被雷損傷し、修理の為内地に帰投後特設運送船となった。

要目(改造完成時)

・総トン数:8,360t
・水線長:135.94m
・最大幅:18.44m
・平均喫水:12.19m
・主機:ディーゼル1基1軸
・出力:7,200HP
・速力:17.5knt
・兵装:45口径15サンチ単装2基
    13ミリ単装機銃2基
    射出機1基
・搭載機:11機

略歴

元大阪郵船所属
昭和5年10月30日:三菱長崎造船所にて竣工
昭和16年8月6日:徴用、佐世保工廠にて改造
昭和16年8月15日:特設軍艦に編入、特設水上機母艦に類別
昭和18年10月10日:特設運送船に編入
昭和19年5月26日:セレベス海にて米潜の雷撃を受け沈没
昭和19年7月10日:解傭

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