岡本好貴 「帆船軍艦の殺人」2023年の鮎川哲也賞の作品を読んでみました。受賞作が出たのは2年ぶりだそうです。鮎川賞はミステリー作品の新人賞という位置づけとなりますので毎回期待しながら読ませてもらっています。 舞台は十八世紀末の英国。主人公の男性は英国海軍の強制徴募により連行され軍艦の水兵見習いにさせられてしまう。家族のもとにはもう帰れないと絶望しながら艦上で生活していると、真夜中の見張りをしている中で真横にいた水兵が何者かに殺害されてしまう。灯も無い強風の中だったため犯行について何も見聞き出来なかったが、人が近づいてくる気配すら感じないのはおかしいとされ艦内で噂される亡霊の仕業だと言われ始め…