歌人。
今やゼレンスキーによる労組破壊攻撃に完全屈服し、ブルジョア国家の勝利のための戦争遂行隊、および後方支援隊としての活動を強制させられるにいたったウクライナ労働者たちの悲惨さに思いを致すとき、彼らを裏切った指導部=労働貴族たちの犯罪とその自己合理化を断じてゆるすことはできない。祖国防衛主義と民族主義はいまや戦争遂行者たちとその同伴者たちの国際的な免罪符となった。プーチン・ロシアもまたしかりである。 ・戦争を「テロに屈せず」と言い換える かくのごときか開戦の前夜は イラク戦争時の詠み人知らず(学生)の歌 ・帰り来ぬ若き無念を たはやすく忘れて 何の生きし甲斐ある 岡野弘彦 二〇二二年一〇月一二日 岩…
何年か前、NHKで白州次郎の人生をドラマでみせていた。そこで、白洲正子の先生として青山二郎なる人物が出てくる。ドラマでは市川亀二郎が演じていた。初めて聞く名前の人だが、エキセントリックで気障で破滅的でとても魅力的な人物に描かれていた。お気に入りの本屋をうろうろしていたら、白州正子コーナーがあり、それに並んで青山二郎コーナーもあった。ここの本揃えは心憎いばかりだ。いろいろ考えて、白州正子の「いまなぜ青山二郎なのか」と「青山二郎全文集 上」を買った。 まだ全部は読めていないが、関係した人物として戦後の文化人の名前が続々と出てくる。特に、小林秀雄、河上徹太郎、大岡昇平。そしてその関連で中原中也、坂口…
おそらく,短歌に最も多く詠まれてきた桜. 手許の「古今短歌歳時記(鳥居正博編著)教育社」1289ページのうち,13ページは「桜の花」が直接詠われた歌で占められています(別稿「花」にも明らかに桜を詠んだ歌があります.全13ページに「桜の葉」は含めていません). この書籍で選ばれた季節に関わる歌の内,1%以上が桜の花を詠んだ歌ということになります. (一昨日から取り上げてきたのは,「桜・桜花」に分類してある歌ですが,全13ページには,「山桜・彼岸桜・染井吉野」「八重桜・遅桜」「桜狩・花見」が項目として立てられています.) 名歌と言われるものにも,桜を詠んだ短歌は数多くあります. 昨日書いたように,…
さて小松英雄は『仮名文の構文原理』で「句読点の挿入を積極的に拒否する」連接構文的な「〈付かず離れず〉の弾力的な文体の特性」が「和歌において極限まで追求された」と述べている。ところが釈迢空は短歌に平気で句読点を放り込む。折口信夫が日本語の持てる資源を最大限に活用しようと試みていることは、このことからもうかがえよう。「句読点の挿入や『一字空き』をどう神経質にいじったところで、無意識の底から響いてくる音楽を持たない詩人が人工的に継ぎ接ぎした言葉は、字数こそ合っていても真正の『うた』にはなりようがない。釈迢空の『和歌』は七・五の音律の幻妙な魔術から見放されている」――これは松浦寿輝による印象批評だが、…
「コブシの名前は,蕾がひらく直前の形が,子供のこぶしに似ているところからの名」(日本国語大辞典)とのこと. ネット上で画像を探したのですが--- 似ていますか? https://www.google.com/search?辛夷 つぼみが開く直前 コブシは,漢字では辛夷ですが--- 「辛夷はモクレンの漢名で,日本では慣用的にコブシに当てられています」(日本国語大辞典).とのこと https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/03/15/235150 ただし,「辛夷はモクレンの漢名」といっても,現在の知見からするとモクレンには様々な種類があり,…
集英社新書「書物の達人 丸谷才一」をブ ックオフで見つけて、こんな本が出てい たのかと読んだ。 丸谷才一に係る講演録で、川本三郎、鹿 島茂。湯川豊らによるものである。 丸谷才一はモダニズム文学といわれてい るが、モダニズムというのがいまひとつ わからない。市民小説でもあるのだが、 こういうのが私の好みである。 書物の達人 丸谷才一 (集英社新書) 作者:川本 三郎,湯川 豊,岡野 弘彦,鹿島 茂,関 容子 集英社 Amazon ktoshi.hatenablog.com
昨年の秋、沿線に住む友人の、新居を訪ねた折り、居心地の良いリビングルームの、ソファに対座しながら、見せてもらった書物の一つに、 須永朝彦の「滅紫篇」 があり、さらに、気にいったページがあると、つまびらかに示されたのが、 「縹、二藍、藍、紺、菫…」 と「繚乱と池水を彩」る「菖蒲」を描写した一文と、その色名でした。 拙作に、「鴨頭草(つきぐさ)」という、折口信夫のことを書いた掌篇があって、そのなかで、 「群青、紅碧、瑠璃、紺青、そして、鴨跖草の色」 と書いているから、あるいは、須永朝彦のそれを盗用したのかもしれませんが、何ぶん、20年も昔の話です。 そのかみの折口信夫のことを、評伝/物語として書き…
晩ごはん( ^ω^ ) pic.twitter.com/hsNAl2y0AR — たかの朱美 (@gohan_takano) 2024年2月5日 晩ごはん( ^ω^ ) pic.twitter.com/VZFAiJYJRf — たかの朱美 (@gohan_takano) 2024年2月6日 舞台やエンタメに限らず一般企業や普通のお店なんかも、今までは人を増やしたりムリさせることでなんとか期日に間に合わせてきたのが、その手が使えなくなってどうにもならなくなってるところが多いんじゃないのかなぁ。 — 咲 (@gingu_saki) 2024年2月6日 いまの仕事で「ハイテンションで早口で話すこと」…
本の買取強化中です。JR小倉駅北口「小倉の古本屋」古書城田 JR小倉駅北口(新幹線口)の古本屋、古書城田です。北九州市内をはじめ福岡県内&近県、本の出張買取、本の遺品整理を行なっています。大量歓迎です。査定無料、出張費無料です。どうぞご相談くださいませ。 (買取専門)090-8839-9159 メール:shirota@mx71.tiki.ne.jp 古物商許可証 [第32483号/福岡県公安委員会] 全国古書籍商連盟北九州古書組合所属 店舗はJR小倉駅北口、徒歩1分の場所にございます。ファミリーマート小倉駅北口店さんのすぐ裏手となります。ご来倉の折は、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。 〒…
国土地理院の発表では,「最大3メートルの地殻変動」「水平方向に1メートル31センチの移動」があった今回の能登半島地震. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240102/k10014306841000.html https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/01/02/235624 今日のニュースでは,東大地震研が,輪島漁港で3.9メートルの隆起,2.5メートルの海岸線前進を確認したとのこと. https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/924317 発生から72時間経過した倒…
・長谷川龍生:長谷川龍生詩集(現代詩文庫).思潮社,1969.・長谷川龍生:続・長谷川龍生詩集(現代詩文庫).思潮社,1996.・佐佐木幸綱:作歌の現場―若い人のための実作入門書(角川選書).角川書店,1988.・大岡信、岡野弘彦、丸谷才一:歌仙の愉しみ(岩波新書).岩波書店,2008.・吉岡実:新選 吉岡実詩集(新選現代詩文庫).思潮社,1978.・臼田捷治:工作舎物語―眠りたくなかった時代.左右社,2014.・加藤郁乎:後方見聞録(学研M文庫).学習研究社,2001.・巖谷國士、種村季弘、出口祐弘、松山俊太郎:澁澤龍彦を語る―1992~1995の対話.河出書房新社,1996.・馬淵美意子:…
今年は国民文化祭が石川県で開催され、羽咋では折口信夫、万葉集、UFO、砂像をテーマに様々なイベントが行われています。 今年1月に折口先生の短歌や掛軸の寄贈がニュースになった際に、秋に羽咋で何かがあるらしいことを知りまして、6月の碑めぐりウォーキングでチラシをいただき、迢空文字解読の特訓をしつつ、ずっと楽しみにしてきました😤 www.chunichi.co.jp 【いしかわ百万石文化祭2023 羽咋市国民文化祭 関連記事】 特別展『折口信夫がのこしたもの』 万葉集特別公開授業『生き方の歴史~万葉集、羽咋、そして折口信夫~』 【目次】 10月14日(土)~11月26日(日) 特別展『折口信夫がのこ…
今年は没後70年と言うことで、奈良の當麻寺で9月3日の命日に合わせて上映会と展示がありました。 【目次】 竹内街道歴史資料館『大津皇子と万葉集』 當麻寺周辺 映画『死者の書』法話 映画『死者の書』 當麻寺霊宝殿 竹内街道歴史資料館『大津皇子と万葉集』 その前に『死者の書』に関連する展示があるとのことで、近鉄南大阪線「上ノ太子」で下車。 駅前からバスに乗ったり、歩いたりして、竹内街道歴史資料館へ向かいました。 最終日に滑り込みです。 日本書紀の大津皇子の登場箇所や万葉集の歌を紹介しながら、処刑の過程を辿るもの。 『死者の書』の登場人物として抓んで知っているだけだったので、生い立ちや政治的な立場に…
2023年1月22日、何度かお邪魔している三輪大社に行くことになりました。 「しました」ではなく「なりました」を使うのは小生の意図した行動ではないような気がするからです(笑) どこから声が届いて…という能力は有っても気付けていないので周りのモノの氣付かせです。 例えば…三輪明神の札が落ちてくるとか。偶々TVで大神大社を紹介しているとか、三輪そうめんが届いたとか…そういう感じに「あっ」と思う瞬間が”氣付かせ”です。 で、その呼ばれている雰囲気に乗って急に行動する奴です。小生は。 昔はもっと素直に行動していたのですがいつの間にか柵という足かせが付いたのでしょうね。セカンドステージに飛び込み、少しず…
小林秀雄『本居宣長』は、小林が折口信夫の大森の家を初めて訪問し、『古事記』について尋ねての帰途、駅まで送ってきた折口が、《お別れしようとしたとき、不意に、「小林さん、本居さんはね、やはり源氏ですよ、では、さようなら」と言われた》というエピソードから始まる。 大森駅まで一緒に送った住込みの弟子岡野弘彦によると、「小林さん、本居さんはね、なんと言っても(・・・・・・・)源氏ですよ」と改札口を挟んで切羽詰まって発したことが記憶に残っているという。小林は『本居宣長』冒頭でこのエピソードを印象づけはしたものの、宣長が『源氏物語』に『古事記』よりもさらに深い思いで入っている、さらに深い愛情を注いで読み込ん…
昨日訪れた秋の大船フラワーセンター.やはりコスモスが主役の花と言って良いかと思いましたが--- そのほかに,ペンタスとブルーサルビア, ケイトウ,センニチコウが華やかに花壇を彩っていました. よしず張りの部屋には,しっかりと育てられた大輪の菊も. 人目を惹くのは,色とりどりの花たちですが,大船フラワーセンターには,かなり大きくなった樹木が茂っていて,来園者を癒やしてくれています. クスノキ,プラタナス. ケヤキ,トチノキ. ソメイヨシノは,ほぼ葉を落としていて,残った葉が秋の風情を感じさせてくれました. バラ園のバラ. 春の賑やかさにはとうてい及ばないものの,多くの株が花をつけていて,楽しませ…
昨日は,光明寺裏からの富士山と夕焼けをお届けしましたが, https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/10/22/235539 今日は,鶴岡八幡宮からの夕焼けを見てきました. 秋の夕焼けは美しい!いつ見ても心が洗われる思いがします, 大石段を上がった本宮前から. そして,源氏池から旗上弁財天社を望んで. 美しい秋空を下,わが家の柿も色づいてきました. インパチェンスの花は終わりに近づいています. 私の大好きな孔雀アスター.咲き始めて一週間穂ほどです. ほぼ満開に近いのが白花のセイヨウフジバカマ. アサギマダラのわたりの経路に咲けば,来てく…