昨日話した佐藤愛子著「死ぬための生き方」の後半レビュー。最後の「こんな死に方もある」という章では、亡くなってしまった何人かの作家について、著者が印象に残っていること、かつての交流の様子が描かれている。 今日はその中から、著者の古くからの友人・川上宗薫について話していく。この人物、不思議な愛嬌があって、迷惑だったり鬱陶しかったりするのに憎めないところがある。 作家として注目を集めるも、同じく作家の友人との断絶などに苦悩する宗薫の姿、それを間近でみる佐藤愛子の思いが交差して、何とも言えない気持ちになった。 死ぬための生き方 (集英社文庫) 作者:佐藤 愛子 集英社 Amazon 川上宗薫の半生 ま…