国文学者、九州大学准教授。1969年10月24日福岡県生まれ。1999年九州大学大学院博士後期課程修了、「近世徒然草注釈史論考」で九大文学博士。1998年柿衞賞、2000年日本古典文学会賞受賞。熊本県立大学文学部助教授、2007年准教授。2014年九州大学文学研究科准教授。専攻、日本近世文学・思想史。
今日は太閤堂が買取に行かない日。開店時間前に、先日正社員になったスタッフに書類を渡しながらいろいろと話す。 思えばもうかなり長い間、働いてくれている彼女。週1日の出勤だった頃から週5の今まで、とにかく遅刻や、当日の急な欠勤をしたことがない。それはもう本当にすごいことだと思うし、彼女を信頼している理由の大きな一つでもある。 一緒に働いてきた時間のなかで、10代だった彼女が成長していく様子を、人はこうして成長してゆくんだなということを、目の当たりにしてきた。それはとても貴重な経験で、そしてとても幸せで嬉しいこと。 徒然舎を構成するメンバーが増えてきたことにより、彼女に限らず、いま共に働くスタッフた…
「中世文学」67号が出ました。所収のシンポジウム「徒然草の視界」、講演2本、研究発表についてはそれぞれ、学会が行われた2021年5月、10月の本ブログに書いていますので御覧下さい。原稿化され、こうして一堂に会したものを改めて読むと、ベテランたちの風格に感服しながらも、水準が低くて掲載不可となる場合と、初心者の未熟さが残っているものの何かしら新しい着眼点のあるものとでは、扱いが異なってもいいのでは、という気もします。評価方法の公正さの担保が難しいのは理解できますが。 読者としての私には、今号の核は兼好と慈円です。シンポジウムの各論ー中野貴文「徒然草の書き手の肖像」、小川剛生「兼好の居る場所―六波…