所得の申告漏れが疑われる自民党議員の名と額を並べ、野党議員が国会でただす。「国民には実際わずかな収入でも税金を取っているんですよ。議員も納税の義務を尽くすべきであり、それが政治への信頼を取り戻すことになる」 ▲きのうの衆院予算委員会で見た光景ではない。質問者は、政界浄化に尽くした故市川房枝参院議員。国会議事録に残る1967年のやりとりである。十年一日のごとく、代わり映えがしない政党なのかと暗たんとする ▲派閥の裏金事件を巡り、衆院の政治倫理審査会の日程が決まらない。出席の顔触れや公開の度合いでおしなべて逃げ腰の自民党がなかなか応じない ▲市川さんを調査に駆り立てたのは、前年の黒い霧事件だろう。…