師走の慌ただしさが街を駆け抜ける頃。落葉がフィナーレを迎えると冬本番はすぐそこまで来ている 二十四節気では21番目の節季に位置する『大雪』の節季がやってきた。江戸期に著された『暦便覧』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」とされている。 よほどの雪国でない限り、この時期に大雪が降ることはほぼない。本格的な寒さの前に雪の風情を味わう時期と捉えてもいい節季である。 それよりも、大掃除は? お歳暮は? おせちの準備は? と年の瀬好例の行事の算段を整えたほうが良さそうな時期である。 とはいっても、何もかもが慌ただしく時間が過ぎていく時期だけに、心の余裕も必要。ときには赤く色づいた南天の実を愛でる古…