天地の大きさは、万物は全てその中に存在する。事は同じでないが、理は一致する。ただ虚実の二字で十分に包括できる。まず虚があって後に実がある。実があってこそ虚が現れる。虚がなければ実がなく、実がなければ虚もありえない。虚の中に実が宿り、実の中から虚が生まれる。さらに、始めは実であっても終わりには虚に変わり、始めは虚であっても終わりには実となる。また、見たところ虚であっても、実は実であり、見たところ実であっても、実は虚である場合もある。兵法に曰く、「虚なるものは実とし、実なるものは虚とする」。これは諸葛武郷侯先生の得意技である。虚虚実、実実虚虚と、変化は無限で、人をして何が虚で何が実かほとんど見分け…