封切り二日目。 席数542の【SCREEN5】の入りは二割に満たないほど。 原作は先頃、二十巻で大団円を迎えたという。未読も、評を読む限りではテーマは深淵。人と鬼との理想の世界を主人公は目指すらしい。 翻って映画化版はどうか。予告編を見た時には〔わたしを離さないで〕×{異世界モノ}×〔メイズ・ランナー〕にも取れ、随分とありきたりだなぁと思う。 それでも足を向けたのは偏に贔屓の『浜辺美波』を観たかったからで、その想いは遂げられつつ、内容的にも思いの外良かった、が素直な感想。 ただこちらはより{ディストピア}に寄せた表現になっている気もするが。 もっとも、本編の最大の瑕疵は子役が全員「ド」が付く下…