1 「心あるモノ言う犬」 先日、官界のトップと言える矢野康治財務事務次官が、「最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いていて、もうじっと黙っているわけにはいかない」として、財政危機の状況を文藝春秋に寄稿しました。有名な「後藤田五訓」を持ち出して、意見を言うべきは言い、決定したら従うという公務員の原則を踏まえた上で、自らを「心あるモノ言う犬」として発言しています。 国と地方の債務を併せて1166兆円。先進国でずば抜けて大きな借金を抱えている中、財政赤字を膨らませる話ばかりが飛び交っている現状を憂いています。そしてタイタニック号を例えに出して、氷山に向かって突進しているようなもので、「このままでは日…