勧進帳と似て非なる御摂勧進帳。 山伏に身をやつした義経、弁慶一行が奥州をさして旅するところ安宅関で富樫に見とがめられ、義経を打擲して安宅関の通過を許されるのは「勧進帳」と同じですが、なんとその後弁慶は、木に縛り付けられ、えーんえーんと泣き、その後大立ち回りの末、番卒たちをやっつけ、その首をボカスカ引っこ抜いて大きな桶にバンバン入れてかき回すという、奇想天外な筋立てです。 思わず「勧進帳」のパロディかと思いきや、実はこちらの成立のほうが先。豪放磊落な弁慶の姿、その衣裳、立ち回りも含め、明るく、おおらかに楽しみたいものです。 あらすじと見どころ 「勧進帳」を見たことのある人もない人も楽しめると思い…