「なんにしてもお互い無事で良かった」 KYSは電話でそう言うと、しばらく黙った。 そして、「実はさ」と切り出した。 自宅に着いてバイクをガレージに入れようとすると、 エンジン付近から煙が出ており。 何かと思いしばらく放置し、 煙が出なくなったのを確認してからガレージへ。 で、昨夕、馴染みのバイク屋さんへ持ち込むと、 どうやらシリンダーが割れてオイルが漏れ、 それがエンジンにたれて白煙が出たのだろうと。 「燃えたりせず自宅まで走ってくれて、 ホントに救われたよ」 「そりゃ、ま、そうだけど。バイクどうするの?」 「お金と時間を掛ければ修理はできるけど、 8月の北海道ツーリングに間に合わないのはイヤ…