他方、特性論とは、性格を「協調性」「勤勉性」などいくつかの要素に分けて、それぞれの要素がどの程度備わっているかを調べることでそのひとの性格の特徴をつかもうとする考え方です。典型的なのは、就職活動広く行われているSPI(総合適性検査)です。 特性論は、「ひとの持ついろいろな特性を数量的に把握できる」「特定の特性について個人間で強弱の比較ができる」という長所がある反面、「そのひとの性格の全体像がわかりにくい」という短所があります。 心理学で有名な特性論は、ビッグファイブ(主要5因子説)です。性格は、①協調性、②情緒安定性、③外向性、④誠実性、⑤開放性の五つの特性ですべて説明できるとする理論で、これ…