(前略)インフルエンザは実在せず、私たちが認識する現象にすぎません。そして、私たちの認識のあり方は、どのように検査をしようとか、どのように治療をしようかという戦略性・恣意性によって変わってきます。私たちの態度、立場、恣意性がインフルエンザという病気、その現象の認識のあり方を変えていくのです。私は、インフルエンザウイルスという病原体の存在については疑っていません(そこまでデカルトチックにはなれないのです)。が、インフルエンザという病気は実在しようがないのです。両者が別物だ、という事実に気がつく必要があります。(岩田健太郎『感染症は実在しない』インターナショナル新書、2020) おはようございます…