「戦争とデザイン」松田行正 <所感> 「デザイン」の観点で戦争を捉えた本。「デザイン」とは、色でありシンボル・マークであり標語・フレーズである。 ここでやっぱり主体となるのは第二次世界大戦におけるドイツのナチスである。 戦争の悪役の話になるとナチスが筆頭ではあるが、本書では文化大革命にも言及している点は新鮮。 (文化大革命の犠牲者数は諸説あるが、ナチスのそれよりも一桁上だろう) ドイツはその責任をナチスに押し付けているが、ナチ党は民主主義の投票で生じた政権。 そうなるように大衆を動かし、押し進めるためには何からのDriving forceがあったはずで、そのひとつがデザインの観点であったという…