12月10日、ノーベル平和賞授賞式がノルウェーのオスロ市庁舎で開かれ、田中熙巳さんが、日本原水爆被害者団体協議会(以下、日本被団協とします)を代表して受賞演説を行いました。 演説のなかで重要だと思うことについて、少し述べたいと思います。 日本被団協が70年近く続けてきたふたつの運動 田中さんは、1956年8月に結成して以降、「生きながらえた原爆被害者は歴史上未曽有の非人道的な被害を再び繰り返すことのないようにと、2つの基本要求を掲げて運動を展開してきました」と、紹介し始めました。 ひとつは、「核兵器は極めて非人道的な殺りく兵器であり人類とは共存させてはならない、速やかに廃絶しなければならない、…