「インテル。入ってる?」。パソコンの普及期には、このCMをよく見たものだ。 インテルの伝説的な経営者アンドリュー・グローブは、こう言った。 「パラノイア(病的なまでの心配症)だけが生き残る。これは、私のモットーである。 事業の成功の陰には、必ず“崩壊の種”が潜んでいる。成功すればするほど、その事業のうま味を味わおうとする人々が群がり、食い荒らす。だからこそ経営者は、常に外部からの攻撃に備える必要がある。それが、最も重要な責務だ。 パラノイアのように神経質になってしまうことは色々ある。例えば、製品に問題がないか、士気が落ちていないか、競合企業の動きはどうか……。 しかし、こうした懸念も、『戦略転…