以下は、かつて書いたものである。 学級の学習の到達度を上げてしまうと、不快に思う親がいる。分かりやすく言えば、子供の学力を伸ばすと、不安に思う親がいる。 熱心に教え、その成果が子供に現れる。学級全体の学力が上がって、良いことづくめのようだが、そうではないのである。他人の子供と同様に、我が子が、同じように伸びるのか、どのくらい伸びるかどうかが、心配なのである。 我が子は、確かに勉強ができない(というよりも、怠けて勉強しない)。その事実が、はっきりと表に現れるのは嫌なのである。この感情は、理解できなくもない。 以前は、子供は平気で、親が平気でなかった。やがて、子供の学力が伸びるにつれて、親もすぐ平…