抱擁家族
小島信夫の代表作。江藤淳に激賞される。
- 作者: 小島信夫,大橋健三郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/01/27
- メディア: 文庫
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福田和也の目玉
福田和也という書き手は、おおむね信用に足る目をもっていると思っている（書き散らしている文章のよいわるいは無論あるけれど）。 というわけで個人的なあれから『作家の値うち』で高評価をつけていた作品をメモ。
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読んでいない本について
本のことを考えている時間が長い割に、一冊を読み終わるのに二年くらいかかったりする。多方面から怒られそうだが、理由は二つある。一に、単に読むのが遅い。二に、複数の本についてダラダラと考えている状態が好きだ。 一冊を読み終えて次の本を手に取るのではなく、一冊を途中まで読んだところで、その辺に積んである少し前に読んでいた本を再開し、またきりの良いところで別の本を読み始める……というようなことをしている。そのため、自分の頭の中には常に複数の本がうようよしている。 ピエール・バイヤールの『読んでいない本について堂々と語る方法』※1によると、本を「読んだ」と「読んでいない」との間にはいくつもの段階がある。…
幸せになりたい？では、猫に触れてみて！
猫に触れると幸せになります。 えっ！？ って思いますよね。 確かに触れただけで幸せになるなんて怪しく思えてしまうのもわかります！ でもこれが案外、満更でもないみたいなんです。 なんでも、猫や犬などペット達などと触れ合う事によって オキシトシンというホルモンが分泌されるらしいです。 そのオキシトシンの効果でハッピーになれる！という事みたいです。 又の名を幸せホルモン なんてハッピーな別名(*‘ω‘ *) 他にも色々な呼ばれ方をしているらしく 抱擁ホルモン 信頼ホルモン 思いやりホルモン 癒しホルモン ラブホルモン などなど様々な呼ばれ方をするスーパーホルモンオキシトシン このオキシトシンが分泌さ…
坂口安吾『白痴』レビュー
坂口安吾の『白痴』を読了したので、 レビューをします。 正確には、こちらの短編集です。 なので、『白痴』以外の作品も 入っています。 個人的に好きな作品だったのが、 『青鬼の褌を洗う女』でした。 タイトルのセンス抜群だなって 思います。 結末も、余韻を残す感じで なかなかいい作品でした。 特に好きだった箇所がこちら。 「私はむかし六人の出征する青年に 寝室でやさしくしてあげたが、又、終戦後も、 久須美の知らないうちに、何人かの青年たちと寝室で遊んだ こともある。けれどもそれもただ男と女の風景であるに すぎず、いわば肉体の風景であるにすぎない。 然し久須美に関する限り私はもはや風景ではなかった。…
小島信夫『抱擁家族』レビュー
小島信夫の『抱擁家族』を読了したので、レビューをします。 この作品は、割と読みやすく、筋も分かりやすいのですが、 含意されているテーマが複雑に絡み合っている分、 分析するのが大変な作品に仕上がっています。 簡単な物語の筋としては、 主人公の大学講師兼外国文学翻訳家の妻が、 家に一時住み込むようになったアメリカ人と姦通し、 少しずつ家庭が崩壊していく物語です。 有名な箇所としては、次の場面があります。 「僕たちが外国から受け入れたものは、矛盾をうんでいる。 その皺よせは家の中へくるさ。」（本文より） このセリフが、この作品の本質に 関わってくるのかなと思います。 もちろん、アメリカ人との姦通で家…
（54）『うるわしき日々』小島信夫
天気は復活してきた。近所の桜が強い風に靡いている。花が舞っている。小島信夫『うるわしき日々』では、語り手はいつも老妻の運転する車の助手席に乗って移動していた。「車の助手席にいて、老作家は息子の脳の記憶の中に居坐っていて、現在そのものだと主張している時間帯はなんであるのか、考えても、何も手がかりがないことを思い出していた」よくわからない文章である。「ベッドで眼をさまして「学校に遅刻する」と息子が看護婦にいったのは、一年ほど前のことだ」五十五歳の息子はアルコール中毒で、末期症状であるコルサコフ氏症候群という脳の障害も患っていて、入院している。「あのとき（大学生のとき）の時間が生きているのであろうか…
『富士日記』と『冨士』 アリアドネ・アーカイブスより
『富士日記』と『冨士』2014-08-16 11:51:30テーマ：文学と思想 山中湖にて 2014年夏 武田泰淳の名を、第一次戦後派をリードした著名な大家の名を今日インターネットで探しても、夫人の『富士日記』などの武田百合子さんの方が先に出てくると云う印象は、これはこれで間接的に今日純文学と云われたジャンルがどのように扱われているかの間接的な印象になっていると思うのですが、この点には触れません。 武田百合子の『富士日記』には確かに、著名な作家の、夫人の手になる回想録と云う範囲を超えたものがあります。一つは、その上中下三巻にもなる長さ、第二に描かれた世界を富士山麓の別荘村に限定すると云う百合子…
2019年のライブ
今年参加したライブ・フェスは全部で26本 観たアーティストは全部で66組でした 1月14日 LITE "15th" （LITE、SOIL&"PIMP"SESSIONS、downy、toe） at 恵比寿リキッドルーム 1月19日 Superorganism at 札幌cube garden 2月22日 GRAPEVINE "SOMETHING SPECIAL" （GRAPEVINE、中村佳穂) at 大阪BIG CAT 2月24日 乃木坂46 "7th YEAR BIRTHDAY LIVE 西野七瀬卒業コンサート" at 京セラドーム大阪 3月2日 OTO TO TABI （あららら、小林うて…
2019年にいったライブ
概況 あまり大きなイベントにはいかなかった。 去年ハマったBIGYUKIが、日本でも人気が出て、来日の機会が激増したのが嬉しかった。 Dos Monos との出会いも嬉しい。好きな方向性バッチリのヒップホップ。解散もあり得たそうだが、直近ではなさそうでよかった。新譜を楽しみにしてる。 去年いきはじめた butaji の繋がりで、折坂悠太の曲をよく聴くようになったが、今年は生で聴く機会には、今のところ恵まれてない。 『楽曲派アイドル』のライブにも何度かいった。自分の中の最高峰だった校庭カメラガールドライが解散したので、もうあまりいく機会がなさそう。SerphやMabanua がアイドル界隈でやっ…
１０・１３ 新根室プロレス新木場大会観戦記前編。台風に負けるな！アンドレザ・ジャイアントパンダ、新木場に立つ！
もう半月過ぎてしまいましたが 新根室プロレスの新木場大会を観戦してきました。 初めての新根室プロレス観戦になりましたが、新根室プロレス自体は今年での解散を発表済。その理由についてはサムソン宮本の難病からなんですが、そのいきさつについてはこの堀江ガンツ氏の記事に詳しく書かれています。 number.bunshun.jp 「平滑筋肉腫」という難病にかかり、自らが立ち上げた社会人プロレス団体である新根室プロレスの解散を発表。『無理しない、ケガしない、明日も仕事』がモットーの新根室プロレスの代表が無理しすぎて難病にかかってしまう、という皮肉な顛末。そしてその前に東京興行をやりたいという夢を託したのが１…
