今月は、我々にとって涅槃月である。15日の釈尊涅槃会を前に、涅槃部経典の一である『仏垂般涅槃略説教誡経』を見ておきたい。ところで、この辺、少しく雑談的に語っておきたい。日本も近代を迎えてから東南アジア諸国との交流なども起きた関係で、いわゆる上座部仏教が直接に知られるようになった。そして、彼らの用いるパーリ仏典を日本に持ち込み、研究も進んだわけである(まぁ、その前にヨーロッパに持ち込まれ、英訳・独訳されていた仏典の影響を受けたという話もあるようだが)。その成果が、いわゆる『南伝大蔵経』(1941年完成)であるとか、中村元先生や増谷文雄先生、片山一良先生などによる一連の現代語訳本の訳出などになるの…