精神科の診療を行っていると、ほぼ必ずと言ってもいいほど遭遇するのが「死んでしまいたい」と言った発現です。いわゆる希死念慮というものです。突然このような言葉を聞いてしまうと、びっくりして動揺してしまうところがあります。死ぬというのは、簡単なお話ではありませんから、突然出て凝れば、びっくりするのも無理はありません。さらに、精神科の診療でなくても希死念慮についての訴えがあります。私の活動のもう一つの分野で歩かんわけあの領域では、良く耳にする訴えとしてあります。 さて、この「死にたい」願望である希死念慮ですが、この希死念慮というものを掘り下げて分析をする事は普段の生活ではほとんどないかと思います。この…