20年以上前のことですが、トイレ掃除の生徒が私のところに走ってきました。そして、「先生、先生、大変です。すぐ来てください」と言うのでした。行ってみると、便器の外に大きな落とし物がありました。私は思わずのけ反り後ずさりしたようです。どうしようかと考えあぐねていると、一人の女子生徒が、「私やります」と手を挙げたのです。この生徒によって間もなく、便器はきれいさっぱり元通りになりました。 掃除は自らの心を磨く行為と聞いたことがありますが、この生徒の評価は上級生になるにしたがって高まっていきました。そして、1年生の時のこの出来事を知った先生方は、掃除がしっかりできる生徒は間違いなく立派な生徒であるとの強…