指導農家1戸だけで新人農家を育てることは容易ではない。それを物心両面で支えられるものがあるとすれば、その第一は周囲の同志農家の存在だ。少なくても3戸、可能なら5戸くらいの研修生受入れ農家組合が望ましい。前話で4万戸の指導農家が必要だと書いた。仮に5戸単位の指導農家組合を想定して、全国で20万戸の農家が新人農家育成に関わるしくみがほしい。研修生一人当たり100万円の予算は、したがって指導農家組合に支給することになる 現在の認定研修機関は、研修生を受入れようとする団体や農家集団による「申請」方式だ。認定する行政側は、現場の自主的行動を「待つ」姿勢であり、行政として主体的に農家育成の行動を起こさない…