予算案通過と政倫審 疑惑置き去り強引さ際立つ(2024年3月3日『河北新報』-「社説」) 疑惑に対する説明責任には早々と背を向け、能登半島地震への対応を口実に2024年度予算案の衆院通過と裏金問題の幕引きを急いだ。 岸田文雄政権の姿勢は、奥能登地方の苦境に思いを寄せる東日本大震災の被災地から見ても決してフェアなものとは言えない。国民の不信をいっそう深める強引な国会運営は厳しい非難に値する。 新年度予算案がきのう衆院を通過し、憲法の規定により年度内成立が確実になった。 岸田首相は衆院予算委員会で「能登半島地震の復興や国民生活に深く関わる」と述べ、予算案の早期成立の重要性を強調した。 自民党派閥の…