江川紹子ジャーナリスト・神奈川大学特任教授 記者会見する叡敦さん(右)と代理人の佐藤倫子弁護士(大津市で) 四国にある天台宗の寺の住職A僧侶から14年にわたって心を支配され、繰り返し性暴力を受けたとして、50代の尼僧叡敦(えいちょう)さんがA僧侶とその師であるB大僧正の僧籍剥奪を求め、懲戒審理を申し立てた件で、天台宗宗務庁は調査を開始し、3月4日に叡敦さんから事情を聞いた。叡敦さんは代理人弁護士と共に記者会見し、「ようやく(事実を明らかにする)土俵に乗れた」と語った。 信仰心が篤い女性に、宗教的な力関係を利用して性的関係を強要し、身内で隠蔽を図った、という本件訴えの構図は、カルト宗教での教祖の…