二つとも短いテキストで、「自分はこう思うぞ。以上!」という文章。 坂口安吾の論を読んでいると、とっくにこの時代に指摘されていたことが今も変わらなかったり、そこは修正されても別の形でその価値観が再生していることがわかります。 敬語論 指摘がまともすぎる。 先ず、新聞をひらいてみたまえ。ある人を氏とよび、さんとよび、君とよび、犯罪者はよびすてゞはないか。 個人が勝手に用いているザアマスだの敬語などは、銘々勝手で、罪のないものであるが、こうして一つの新聞的表現を法則化して押しつけてくる新聞語などは、もっと厳しく批判する必要がある。 オエラ方も犯罪者も戦犯も、みんな一様に氏とよんだら、どうだ。 今の時…