「日本人である前に人間である」に書いた法則、「取材相手に気を遣うあまり、いつの間にか取材相手に取り込まれてしまう」法則が「福田和子事件」(大下英冶著、新風舎文庫)にもあてはまってしまいます。「相手の気持ちを最優先する日本と道徳を最優先する西洋」なので、取材中に取材相手に気を遣うのは分かりますが、執筆の段階で社会道徳よりも取材相手を優先してしまうのは、私には謎です。その程度の倫理観、社会観の人が犯罪本を書いたら、犯罪を抑制するのではなく、犯罪を助長する本になってしまいます。 福田和子は虚栄心が強く、虚言癖があり、金持ちの男しか興味のない道徳観の欠落した女です。福田和子がそんな人になった最大の理由…