「だめ。全く問題外。[中略]つまり──」 彼女は言葉を探した。私は頭の中でその言葉を見つけてやった(「あたしの心をめちゃめちゃにしたのはあの人(﹅﹅﹅)なの。あなた(﹅﹅﹅)はあたしの人生をめちゃめちゃにしただけ」)。*1 "No," she said, "it is quite out of the question. [...] I mean─" She groped for words. I supplied them mentally ("He broke my heart. You merely broke my life").*2 ウラジーミル・ナボコフによる長篇小説『ロリータ』終…