2024年5月7日、ぼくは31になりました。 ネモフィラの咲く一季節に、ぼくは生れてきたのです。 10代で、ぼくは「詩人になって、二十歳で死ぬ」と星空と約束をし、それを破棄しました。そのせつなにラディゲはぼくよりも年下になり、漠然とした「俺はロックだから27なでしか生きられないだろう」という自己愛は裏切られ、ついにもっとも愛する中原中也の死んだ年齢を超えてしまいました。 誕生日にいうのもなんですが、ぼくは、死にたいです。 しかも、死にたいほどの淋しさを守護し、磨いていくというふしぎな生き方をしています。一種の下降欲求です。 淋しさに裂けそうになる死にたい夜を「生き、切る」と結い直してくれたのは…